makecab
makecabは、cab形式で圧縮を行うコマンドです。
解説
cab形式はMicrosoft独自の圧縮形式で、Windows内部ではよく使用されている圧縮形式です。
zip形式などとは異なり、他のOSでは見かける事はあまり無いファイル形式です。
cabファイルを解凍するには、expandコマンドを使用します。
構文
- (構文)
- MAKECAB [オプション] <ファイル名>
オプション | 説明 |
---|---|
/L フォルダ名 | 作成するフォルダを指定する |
/F ファイル名 | 作成条件を記したファイルを指定してcabファイルを作成する |
/D para=値 | 条件を「パラメータ=値」型式で指定する |
/? | コマンドのヘルプを表示する |
サンプル
「test.txt」をcabファイル「test.cab」に圧縮する
C:¥test>makecab test.txt test.cab
Cabinet Maker - Lossless Data Compression Tool
100.00% [flushing current folder]
「test.txt」をcabファイルに圧縮する(cabファイル名は省略)
C:¥test>makecab test.txt
Cabinet Maker - Lossless Data Compression Tool
100.00% [flushing current folder]
cabファイル名を省略すると、拡張子の最後の文字が_(アンダーバー)に変換された名称になります。
上の例だと、結果のcabファイル名は「test.tx_」という名称になります。
cabファイルを生成する(カレントフォルダにdirフォルダを作成する)
C:¥test>makecab /L dir test.txt test.cab
Cabinet Maker - Lossless Data Compression Tool
100.00% [flushing current folder]
dirというフォルダが作成され、その配下に「test.cab」が作成されます。
2つのファイル「test01.txt、test02.txt」をまとめて test.cabにする
圧縮の条件を記したファイル(.ddf)を以下のように作成して、
そのファイルをmakecabコマンドに指定します。
(inf.ddf)
.Set CabinetNameTemplate=test.cab
.Set DiskDirectoryTemplate=
test01.txt
test02.txt
(実行結果)
C:¥test>makecab /F inf.ddf
Cabinet Maker - Lossless Data Compression Tool
48 bytes in 2 files
Total files: 2
Bytes before: 48
Bytes after: 31
After/Before: 64.58% compression
Time: 0.03 seconds ( 0 hr 0 min 0.03 sec)
Throughput: 1.56 Kb/second
指定したサイズで分割したcabを作成する
圧縮の条件を記したファイル(.ddf)を以下のように作成して、
そのファイルをmakecabコマンドに指定します。
(inf.ddf)
.Set CabinetNameTemplate=test*.cab
.Set DiskDirectoryTemplate=
.Set Cabinet=on
.Set MaxDiskSize=1024
aa.txt
(実行結果)
C:¥test>makecab /F inf.ddf
Cabinet Maker - Lossless Data Compression Tool
3,410 bytes in 1 files
Total files: 1
Bytes before: 3,410
Bytes after: 1,231
After/Before: 36.10% compression
Time: 0.05 seconds ( 0 hr 0 min 0.05 sec)
Throughput: 64.04 Kb/second
上の例だと、1024バイト単位で分割されたcabファイルが作成されます。「test1.cab」「test2.cab」
コマンドのヘルプを表示する
makecab /?
備考
- cabの語源は英語の「cabinet(戸棚)」です。
- cabファイルは、「キャブファイル」や「キャビネットファイル」と呼ばれます。
関連項目
- expand:cab形式の圧縮ファイルを解凍する